遠い北の国から、ことしも鶴が又やってきました。宿の庄屋の娘おさきは、とても鶴をかわいがって世話をしていました。その一羽の背中に三日月の紋のある鶴がいました。北へ帰るほんの少し前のこと、猟師に撃たれたのか、いたちにかまれたのか三日月の鶴が片羽根をとられてしまいました。おさきは、とてもかわいそうに思ってけんめいに手当をしてやりましたが、とうとう死んでしまいました。おさきはそのなきがらをひとつばたごの根本にうめてやりました。ひとつばたごは、名の通り葉が一枚づつ出ているので、片羽根の鶴と同じだと思ったからです。そして大きくなったひとつばたごには、鶴の羽根のように真っ白な花が咲くようになりました。 ●この昔話は、「ふるさと瑞浪」のお話のあらすじを短くして掲載しています。 |
ヒトツバタゴは「一つ葉のタゴ」の意で、タゴはトネリコのことです。木犀科に属し別名をナンジャモンジャといい、新緑の5月、まるで雪をかぶった樹木のように純白の花がおおいかぶさりその景観は実に見事です。分布は国内では対馬と岐阜・愛知・長野の一部に限られ、その自生地は天然記念物に指定されています。
●所在地 瑞浪市釜戸町字森前及び字百田
●問い合わせ 瑞浪市教育委員会 スポーツ文化課 TEL.0572-68-7710
●アクセス JR釜戸駅下車タクシー5分 中央自動車道瑞浪ICより15分