

推定樹齢1300年の大杉を後世へ繋ぎたい。「倒木」という節目に立ち会った世代として、記憶や記録、形として大杉を残し、伝えていきたい。
2020年7月の記録的豪雨により、岐阜県瑞浪市大湫町のシンボルだった推定樹齢1300年の御神木の大杉が倒木。
「まさに神がかった倒れ方」
と、皆が口を揃えて言う程、民家を避けるような形で倒れた大杉。奇跡的に人的被害は無かったものの、その復興には莫大な費用がかかると予想されています。
町民の若者を中心に、倒木翌日から若手有志の会を立ち上げ、「神明大杉」再生検討会議でどのように復興し、未来へつなげていくかを検討してきました。今回、大杉の今後の保存と活用や、住民の心の拠り所であった神明神社の境内やお祭りの復興のため、クラウドファンディングで復興資金を集めます。

大湫 神明神社 御神木 倒壊
2020年7月11日夜、 何度も落雷に打たれながらも、強く立ち続けていた 神明神社の御神木の大杉が が大雨の影響で倒れてしまいました。倒れた方向にイチョウの木があり、そこにもたれながらゆっくりと倒れていったようです。人的被害もなく民家の一部をかすめましたが、被害の少ない絶妙な角度で倒れたように見えます。

大湫宿があった頃よりももっと昔のこと、この地区には沼地が多いのに良い水のわく泉がありませんでした。 飲み水に困った村人たちは神明様へ願をかけました。「どうか、良い水をください」と一心にお祈りをしました。 21日目の朝、社の前にそびえる杉のこずえから一匹のまっ白い蛇がおりてきて、杉の根本の石の間へ首をつっこむと腹の下からチョロチョロと水が流れ出しました。村の人はおどりあがって喜びました。今も杉の根元から泉がこんこんとわきでています。 |
●この昔話は、「ふるさと瑞浪」のお話のあらすじを短くして掲載しています。
大杉(県指定天然記念物)は樹齢1300年・目通り6.5m高さ60mで太田南畝の「壬戌紀行」に「駅の中なる左の方に大きなる杉の木あり、その元に神明の神社の宮を建つ」とある御神木です。
